しんむら総合税務会計事務所 税理士

しんむら総合税務会計事務所【税理士】榛村 憲一郎

「税理士×障害者福祉・高齢者介護」により、障害や年齢に関係なく、【誰もが希望を持って未来を描くことができる社会】の創造に挑み続ける士業の軌跡

フリー株式会社が主催する士業に関わるすべての人たちが集まる、年に一度の日本最大級イベント「freee Advisor Day 2025(略して、fAD2025)」の特別プロモーション連動企画として、ふらっとがコラボさせていただくことになりました。

本イベントのテーマは「探索」。ユーザーと「ともに未来の可能性を探索し続ける場」として開催されます。

士業の皆さんが日々、どのように課題と向き合い、業務や組織のアップデートを実現しているのか。

ふらっとでは、そのプロセスを“探索の軌跡”として掘り下げるインタビュー企画として、今回、しんむら総合税務会計事務所  榛村 憲一郎 氏に取材しました!

「税理士と障害者福祉」キャリアの原点

——まず、現在の活動について教えてください。

榛村:税理士として中小法人と個人を税務会計面から支援する一方、私自身が一人の起業家として、障害者総合支援法と介護保険法に基づく居宅介護/重度訪問介護/同行援護/移動支援/訪問介護などの各種支援を提供する訪問介護事業所を運営しています。税理士事務所は開業から8年、障害者福祉事業所は昨年10月の開業からようやく満1年を迎えます。

 「税理士×障害者福祉」のキャリアは珍しいですね、などと言われることがありますが、その根底にあるのは、私たちが納めている税を最大かつ有効に活用して、「誰もが安心して暮らせる社会」「障害や年齢を理由に社会参加を諦める人がいない社会」「専門家と利用者が一方的な支配従属関係ではなく共に成長し合える社会」つまり【地域共生社会】を創造したいという強い願いです。

—— 税理士でもあり、介護事業者でもあるのですね。何がきっかけで介護の世界に踏み出されたのでしょうか?

榛村:私は税理士として多くの起業家を支援してきました。その中で経営の壁にぶつかり挫折するケースにも出会いました。障害者福祉/高齢者介護の業界も、社会貢献性がとても高い一方で法制度が独特で、その経営もかなりの難しさを伴います。そこで私自身がモデルケースとなるべく、税務と経営の知識を生かして事業を立ち上げました。私は、この事業を通じて社会性と事業性が両立できることを証明し、後に続く多くの社会起業家を育成したいと考えています。なお私が踏み出した直接のきっかけは、偶々出席した交流会に介護事業所の経営者が出席していて、その方と波長が合ったからです(笑)。

——それは大きな転機ですね。迷いはありませんでしたか?

榛村:迷いはなかったですね(笑)。長い間「やってみたい」と思い水面下で準備を進めていたのですぐ行動しました。起業の際にヒト/モノ/カネ/法制度の理解など多くの壁があるのは全業界で共通ですが、特にこの業界は人手不足感が強く、ヒトがどれだけ集められるかが重要なポイントです。そのため現在でも、ひたすらツテを頼って人を集め、会いに行き、思いを語る。そうやって仲間を増やしています。

「紙」に縛られる介護業界の行政手続きに直面

——実際に介護事業を始められて、どんな課題に直面されましたか?

榛村:一番驚いたのは「ペーパーレス化がほとんど進んでいない」ことです。私は税理士として顧問先の「完全100%ペーパーレス化」を強力に推進していますが、介護の業界では手続きにまだ多くの【紙】が残っているんです。これは民間事業者側にその原因がある場合もありますが、実は法令や条例が紙を求めている場合もあり、さらに市区町村ごとに様式や提出方法が違っているなど【前時代的】を感じることが少なくない現場です。

——税務の現場との大きな違いがあるのですね。

榛村:はい。税理士の業務ではクラウド化が進み、デジタルで完結するケースも増えています。それに比べると、この介護業界はそこから10年くらい遅れている印象です。でもだからこそ、改善の余地があり、そこに自分たちの価値を発揮できると考えています。

具体的には、クラウド会計を始めとして、人事・労務・勤怠管理など、freeeのクラウドシステムを導入し、介護専用システムとのAPI連携も進めています。こうした技術を取り入れることで、事務の効率化や大きな負担軽減を実現できています。

——障害者福祉や高齢者介護の業界でAPI連携までしているケースは珍しいのでは?

榛村:そうですね。税務と介護の両方を知っているからこそ、両者の課題と可能性が繋がって見えます。例えば、介護現場での学びを税務会計アドバイスに活かし、逆に税理士の効率化ノウハウを介護事業に応用する。こうした【二刀流】を提供できることが、他の税理士事務所様にはない当グループの独自の武器です。

すべての人に、昨日より今日が少し良くなる日常を

——今後、「探索」を深めたいと考えている対象は、どのようなものですか?

榛村:私は、誰もが「改善の日々」を送れる社会にするために何ができるか、という「探索」を深めていきたいですね。利用者さんも、働くスタッフも、地域の人々も「昨日より今日が少し良くなる」日常をつくりたい。そのために、デジタル化を推し進め、効率的で働きがいのある環境づくりを続けています。

そして、同じ思いを持つ仲間をどんどん増やしていきたいです。

税と介護、この2つを行き来する税理士が増えれば「困ったときに頼れる存在」が社会にもっと増えていくと信じています。

地域全体全体が互いに支え合う【地域共生社会】を創造したい思いを持つ仲間と出会い、探索したい

——最後に、freee Advisor Dayの参加者、そして読者にメッセージをお願いします。

榛村:freee Advisor Dayは、まさに「探索の場」です。私のように新しいフィールドに踏み出したいけど迷っている先生方にとって、大きなヒントが得られる場所だと思います。

「税理士なのに、なんで障害者福祉や高齢者介護をやってるの(驚)!?」「ちょっと面白そう」と感じていただけたら、ぜひ一度、お話ししましょう。知識や資格にとらわれず、社会をよくしたいという思いがある方と、どんどんつながっていきたいです。

私自身、まだまだ道半ばですが、同じように理想を胸に探索する仲間と、freee Advisor Dayで出会えることを楽しみにしています。

先生のご紹介

榛村 憲一郎 [SHINMURA KENICHIRO]
略歴:税理士/ 認定経営革新等支援機関 / 宅地建物取引士 / 介護福祉士。社会性と事業性が両立できることを証明し、後に続く多くの社会起業家を育成したいと考え、税務と経営の知識を生かして障害者福祉・介護事業を立ち上げ。行政手続きの非効率性に直面しつつも、税務会計の知識とクラウドシステムを活用し、介護業界のデジタル化を推進。「税務障害者福祉」の【二刀流】の強みで、【誰もが安心して暮らせる社会】【障害や年齢を理由に社会参加を諦める人がいない社会】の創造を目指している。
所在地:東京都新宿区高田馬場3丁目2番14号
HP:https://www.kaikei-home.com/shimmuraktax/

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