福岡 雅樹

税理士法人Farrow Partners 【税理士/公認会計士】福岡 雅樹

縁の下の力持ちとしてお客様と共に歩む士業の探索の軌跡

フリー株式会社が主催する士業に関わるすべての人たちが集まる、年に一度の日本最大級イベント「freee Advisor Day 2025(略して、fAD2025)」の特別プロモーション連動企画として、ふらっとがコラボさせていただくことになりました。

本イベントのテーマは「探索」。ユーザーと“ともに未来の可能性を探索し続ける場”として開催されます。

士業の皆さんが日々、どのように課題と向き合い、業務や組織のアップデートを実現しているのか。

ふらっとでは、そのプロセスを“探索の軌跡”として掘り下げるインタビュー企画として、今回、税理士法人Farrow Partners 福岡 雅樹 氏に取材しました!

「社長になりたい」という子どもの頃の夢から、会計・税務の道へ

——まずはこれまでのご経歴と、現在の活動について教えてください。

福岡:大学卒業後、公認会計士試験に合格し、中央青山監査法人(現在のあらた監査法人の系列)に約7年間勤めました。監査業務やIPO支援、内部統制のコンサルティングを担当し、貴重な経験を積みました。その後、税務知識を深めるためにPwC税理士法人に移り、5年間上場企業や中小企業の税務、M&Aや事業承継に携わりました。

2012年に横浜・センター南で独立し、現在は売上1億円前後の中小企業からIPOを目指す企業まで幅広く支援しています。昨年は事務所にコワーキングスペースを併設し、起業家やフリーランス、学生など多様な方々が集う場づくりにも取り組んでいます。

—— 会計士を目指されたきっかけは何だったのでしょうか?

福岡: 漠然と経済に興味があった高校生の頃、母から「会計士という仕事がある」と教えられ、初めて知りました。中央大学で現役会計士の先生に教わり、仕事内容を聞くうちに「自分もやってみたい」と強く思いました。

子どもの頃から「社長になりたい」と思っていたので、監査法人で修行して独立することは最初からの目標でしたが、監査法人で働くうちに「税務の知識がないと独立は難しい」と痛感し、税理士法人へ転職しました。そこで相続やM&A、組織再編など多様な専門業務に触れましたが、同時に自分の「やりたいこと」と組織の方針にギャップを感じました。

—— 税理士として独立されたきっかけは、その「ギャップ」でしょうか?

福岡:そうです。ある時、顧客企業の社長から「SWOT分析をしてほしい」と頼まれましたが、大企業相手の組織では私一人の判断で動けず、断ることになりました。そのとき、「自分の思いを自由に実現したい」と強く思い、独立を決意したんです。

「伴走」という軸の再発見、地域密着の事務所づくり

—— 独立後、スムーズに「自分の思いの実現」ができたのでしょうか?

福岡:いえ、独立当初はビジョンや戦略を明確に持たず、目の前の仕事に流されてしまっていましたね。「仕事があれば何でもやろう」と手を広げすぎ、単価の低い業務も多く受けてしまい、忙しい割に収入が安定しませんでした。

そこで自分の軸を見直し、「伴走」という理念を掲げました。お客様と同じ方向を向き、課題を一緒に解決しながら成長していくという姿勢です。スタッフの力量向上にも注力し、パートの方も専門的な仕事を任せられる体制を作りました。

また、地域密着の観点からコワーキングスペースを開設し、起業家支援を通じて新たなビジネスの創出に関わるようになりました。

—— 「伴走」という理念には、原点があるのでしょうか?

福岡:中学生時代のテニス部で選手兼マネージャーを務めていた経験が原点です。マネージャーとして選手を支える役割にやりがいを感じ、「縁の下の力持ち」として共に歩む感覚が今の「伴走」の理念に繋がりました。

お客様の成長に寄り添い、「会計事務所は敷居が高い」というイメージを払拭して、気軽に相談できる存在でありたい。そんな思いを大切にしています。

—— 現在、士業として「探索」を深めていることは何でしょうか?

福岡:M&A支援、特に事業承継の分野を「探索」していますね。単なるマッチングではなく、売り手企業の価値を高める「バリューアップ」に重点を置き、社長と一緒に未来を考え伴走するコーチング的支援も行っています。

また、スタッフ一人ひとりのスキルアップにも力を入れており、一人一人が意欲的に参加してくれる環境を作ることを意識しています。

独立はゴールではなくスタート——新しい可能性を追い求めよう

—— 最後に、 freee Advisor Day(FAD)に期待すること、読者へのメッセージをお願いします。

福岡:freeeとAIの可能性を探索する絶好の機会だと思っています。業務効率化はもちろん、数字に興味がない社長にも経営に主体的に向き合ってもらう工夫を模索中で、FADでヒントを得たいです。

 士業の独立はゴールではなくスタートです。目的や戦略を明確に持たずに始めると、忙しい割に成果が伴わないこともあります。しかし、きちんと準備すれば誰にでもできます。まずは「やってみる」ことが大切です。

独立後も、自分の「やりたいこと」と向き合い続け、「探索」を忘れずに、新しい可能性を追い求めてほしいと思います。

先生のご紹介

福岡 雅樹 [FUKUOKA MASAKI]
略歴:公認会計士・税理士。中央青山監査法人、PwC税理士法人で監査、IPO支援、M&A、事業承継等に従事。2012年に独立し、中小企業からIPO準備企業まで幅広く支援。M&A支援では専門の法人を設立し、売り手企業のバリューアップに注力。お客様の成長に寄り添う「伴走」を理念に掲げ、地域密着でコワーキングスペースを併設し、起業家支援も行う。
所在地:神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央23-16
HP:https://f-accounting.jp/

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