青木仁税理士事務所【公認会計士/税理士/行政書士】青木 仁
「未来が変わる」を「数字に表す」──資金予測で経営者を支える税理士の軌跡
税務を超えた支援へ。「経営者の学び」を深め、未来を変える
—— まずは、現在の活動について教えてください。
青木:日々の税務顧問はもちろん、会社の10年後、5年後を見据えた経営支援、さらには相続といったライフプラン全体に関わるご支援も行っています。お客様の未来が変わるためには、従来の業務だけでは足りない。そう感じ、今は「経営者としての学び」を共に深めることを重視しています。
—— 先生の熱い想いには、強い原体験があったのでしょうか?
青木:そうですね。私も昔は組織に所属し、与えられた問題を解決することが仕事だと思っていました。しかし、経営者になって痛感したのは、「現場仕事に逃げる」ことがいかに簡単か、そして「それまでの学んでこなかったこと」が全て自分の経営に跳ね返ってくるということです。
従業員は「与えられた問題」を解決するのが仕事。でも、経営者は「問題を自分で見つけ、それを解決する」のが仕事。この違いは決定的に大きかった。独立後、私は「もう逃げられない」という状況に追い込まれ、そこから経営者として日々学び続ける必要性を強く認識しました。この経験が、お客様の未来を見据えた支援をしたいという今の活動の原動力になっています。
お客様の目的達成を最優先に。現場を信じて任せる経営スタイル
—— これまでの取り組みの中で、どのような課題に直面してきましたか?
青木:正直、「全部が課題」です。一を知ると、その裏に十の知らないことがある。税務だけではお客様の目的を実現できないことも多い。
たとえば、行政文書の作成や社会保険の手続きは、私が中途半端に手を出すよりも専門家に任せたほうがいい。お客様にとって大切なのは、「誰がやるか」ではなく、「目的が達成できるか」です。
—— お客様のためには、業務を誰かに任せる勇気も大切なんですね。
以前勤めていた事務所で、トップが現場に細かく介入する場面を見て、「これは違う」と疑問に感じていました。独立後、学んでいくうちに、経営者は方向を示す人であり、現場を信じて任せなければ組織は育たない。この「マイクロマネジメント」への違和感が、自分の経営スタイルの形成につながっています。
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お金だけでは人は動かない。価値観と「従業員の幸せ」を結びつける組織づくり
—— 現在の経営において、特に大切にされていることは何ですか?
青木:経営者と従業員との価値観、例えば、「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」の共有です。以前は「お金を稼ぐこと」が従業員のモチベーションだと思っていましたが、それだけでは人は動かない。お金だけのつながりは、いつか崩れます。
だからこそ、経営者の価値観を明確にし、そこに共感してくれる人と働くことが大切なんです。ただ理念を掲げるだけでなく、従業員一人ひとりが「自分の幸せ」と結びつけて実感できること。それが組織を動かす原動力になります。
「未来が見通せる資金予測」で経営者の不安を取り除く
—— 「これだけは任せてほしい」という先生独自の強みは何でしょうか?
青木:私の強みは「資金予測」です。監査法人時代に培った感覚で、様々な状況でお金の流れを把握し、会社の持続可能性を具体的に示せる。
「この資金繰りならあと1年は持つ」と伝えるだけで、経営者は冷静さを取り戻します。数字の安心感こそが、経営判断の出発点。だから私は、資金予測を「未来を見通せるための道具」として使っています。
—— 今後、どんなお客様を積極的に支援していきたいですか?
青木:売上10億〜100億円未満の、組織化が進み始めた中小企業を中心に支援したいです。この規模になると、社内の管理体制が整い、こちらの提案を受け入れる余地も大きい。MVVと資金予測という両輪で、組織の基盤を強くしていきたいですね。
これからの士業は“未来が変わる”契機の職業になっていく
—— これからの税理士には、どのような変化が求められるでしょう?
青木:これから「上と下の分離」が進むと思います。記帳代行のような作業はAIや外部システムが担う時代。だからこそ、税理士は「未来が変わる」コンサルティングに軸足を移さないと、生き残れないでしょう。
私自身も、会計システムを活用しつつ、その枠にとらわれない全国対応体制を整えています。士業は“未来が変わる”契機となる職業になる。そう信じています。
—— 最後に、キャリアや事務所経営に悩む税理士・会計士の方へ、メッセージをお願いします。
青木:経営者としての学びは、お金と時間と足を使って経験するしかないと思います。私も独立後、専門外の知識や知己を求め、高額な講座にも投資しました。それは、将来、絶対にもっと大きなものが得られると確信しているからです。
閉じた世界にこもらず、異業種の士業や、様々な考えの人たちと積極的に関わってみてください。最初の一歩を踏み出す勇気が、事務所の未来とお客様の未来が変わります。未知の世界には、必ず新しい気づきと仲間が待っています。
先生のご紹介
青木 仁 [AOKI HITOSHI]
略歴:公認会計士・税理士・行政書士。
お客様の「未来が変わる」ために、税務・記帳代行に留まらない経営支援を行う。監査法人勤務の経験で培った資金予測に強みを持ち、会社の持続可能性を具体的に示すことで経営者の不安を解消。組織のミッション・ビジョン・バリュー策定にも注力し、中小企業の経営課題解決をサポートする。専門外の分野は社労士等と連携し、顧客本位のサービスを提供している。
所在地:愛知県豊橋市前芝町字青木68
HP:https://yashima168.com/