金園 英也

あど税理士事務所(正式名称:金園英也税理士事務所)【税理士】金園 英也

16年越しに挑戦を重ね、地域No.1を目指す税理士の歩み

家族・親族の後押しで会計の道に入り、独立へ

—— まずは現在の活動について教えてください。

金園:私は大阪で「あど税理士事務所」を経営しています。事務所名の「あど」は、アドバイス、アドバンテージ、アドベンチャー、アドバンスの頭文字から取っていて、お客様にプラスアルファの価値を提供したいという想いを込めています。

現在は約200社と顧問契約を結び、スタッフと連携しながら、できる限り私自身がお客様と直接向き合うことを大切にしています。

—— 税理士を志したきっかけは何だったのでしょうか。

金園: 高校3年のときに、税理士だった叔父から「後を継がないか」と声をかけられたのが最初です。それまでは将来像がぼんやりしていて、漠然と教員を考えていましたが、この誘いをきっかけに会計の道に進むことを決めました。

—— 独立を決められたのは?

金園: 30代半ばでした。大手法人で働いていた頃、知人が独立して大きく稼いでいる姿に衝撃を受けたんです。さらに妻から「あなたはできないの?」と聞かれたとき、正直悔しかったです。その感情が挑戦心に火をつけました。ちょうど三人目の子どもが生まれたこともあり、「家族のために必ずやる」と心に決めました。

「悔しい」という感情が、挑戦心に火をつける

—— 資格取得には長い時間がかかったと伺いましたが…?

金園: 合格までに16年かかりました。特に簿記論は15回も不合格を繰り返しました。普通なら心が折れてもおかしくないですよね。

—— それでも、挑戦を続けられた理由は何だったのでしょう?

金園: 端的に言うと「悔しかったから」です。ここで投げ出したら、これまでの努力が全部無駄になる。何より「家族を守る」と決めた自分の言葉を裏切ることになる。その気持ちが強かったですね。勉強時間を捻出できずに苦しんだ時期もありましたが、大学院で科目を取得しつつ、ようやく簿記論に合格できたときは、長年の重荷が外れたような感覚でした。その瞬間があったからこそ、今の自分があると思っています。

分業制で「顔を合わせて話をする」事務所を実現し、顧客の信頼を積み重ねる

—— 独立後はどのような方針で事務所を運営されたのでしょうか?

金園: 大手事務所にいたとき、担当者によってサービスの質に差があることにジレンマを感じていました。そこで、独立後は「顧客対応は私が直接、内部業務はスタッフが担当」という分業制を徹底しました。現在は9名のスタッフとともに、200社の企業をサポートしています。

—— 顧客対応をすべてご自身で担うのは大変では?

金園: 確かに限界を感じる瞬間もあります。ただ「顔を合わせて話をすること」が何より信頼につながると実感しています。クラウド会計ソフトを活用し、データをリアルタイムで共有できる仕組みも取り入れているので、効率面でも支えられています。税務だけでなく、資金調達や補助金、事業承継など幅広い相談に応じられる点も当事務所の強みだと考えています。ただ少し考え方が変わり、少数精鋭でも私の代わりに顧客担当できるスタッフの育成は必須だと最近では感じています。

—— 今後の展望についてもお聞かせください。

金園: まずはオフィスを拡張し、スタッフがもっと働きやすい環境を整えたいです。そして「この地域で税理士といえばあど税理士事務所」と言われる存在を目指します。また、私だけではなく、顧客担当スタッフも質の高いサービスを提供できるように人材育成と仕組みづくりを進めています。

税理士同士で連携し、お客様の未来を支えていこう

—— 最後に、読者や同業の先生方に向けてメッセージをお願いします。

金園: 独立を考えている方に伝えたいのは、まず「どこでやるか」を見極めることです。都会は市場が大きいですが競争も激しい。一方で、地方は企業数は少ないものの、税理士の数も少ないため、1人あたりのチャンスは大きくなります。

そして忘れてはならないのが、税理士はサービス業であるという視点です。お客様は情報自体ならネットで得られます。大切なのは「この人になら何でも相談できる」と思っていただける存在になること。

また、私は相続やクラウド会計に力を入れています。これらの分野で困っている先生方がいれば、ぜひ声をかけて頂きたいです。互いの強みを持ち寄ることで、より良いサービスが生まれるはずです。挑戦を続ける仲間とともに、お客様の未来を支えていければと思います。

先生のご紹介

金園 英也 [KANAZONO HIDEYA]

略歴:税理士。税理士の叔父からのすすめで税理士を志す。 大学2年生から簿記の勉強を始め、その後、大阪の税理士法人トリプルグッドに15年間勤務。 在学中に2科目に合格するも実務に追われ、勉強時間が確保できず、16年越しに35歳で大学院に進学し、税理士資格を取得。 現在は大阪府大東市で独立し、税務申告だけでなく、お客様に寄り添い事業計画や資金調達など幅広いサポートを行う。

所在地:大阪府大東市赤井一丁目15番21号 住道グランドビル501号室

HP:https://ado-tax.com/