
e2税理士事務所【税理士/米国公認会計士/行政書士】伊東 寛明
ニューヨークで磨いた専門性——国際税務で活躍する税理士の軌跡
大手企業の経理から転職、国際税務を経験して独立
—— まずはこれまでのキャリアと、現在のお仕事についてお聞かせいただけますか。
伊東: 私は大学を卒業後、トヨタ自動車の経理部に入りました。その後、デロイトトーマツ税理士法人に移り、東京とニューヨークで国内国際税務を経験、その後EYニューヨーク事務所に移り国際税務に携わっておりました。
2021年に独立して「e2税理士事務所」を設立し、現在は税理士、米国公認会計士、行政書士として、国内外の企業に会計・税務のサポートを行っています。
年1回のスポット対応が数百件、月次でのフォローが30〜40社ほどありまして、日米両国の税務に対応できる点や、英語でのやり取りも可能な点を強みとしています。
—— トヨタという安定した大企業から、なぜ国際税務へ進まれたのでしょうか。
伊東: 当時の私は「このままでいいのか」という違和感を抱えていまして。安定はしていましたが、どこか面白さを感じられなかったんです。もっと自分の興味を追いかけたい、海外でも働いてみたい、そう思ったことがきっかけでした。デロイトに転職後は税務業務に携わりながら、4~5年ほどかけて税理士資格を取得しました。学びの過程自体がとても楽しかったですね。
—— 独立を決断されたきっかけは、何かあったのでしょうか?
伊東: 大きな転機はコロナ禍でしたね。当時ニューヨークでの業務も長くなっていたので「この先も同じ働き方を続けていいのか」と自問し、人生やキャリアを見直し、その結果、独立を選びました。今では思い切って決断してよかったと感じています。
独立後に改めて感じた「人とのつながり」の重要性
—— 実際に事務所を立ち上げ、大変だったことはありますか?
伊東: 一番大変だったのは「人材採用」ですね。顧問先への対応に加え、採用活動という新しい課題に取り組む必要がありました。ただ、人手不足はすぐに解決できるものではなく、今も試行錯誤の連続です。
—— 先生が一番大切にしているものは何でしょうか?
伊東: 大切にしているのは「誠実なサポート」ですね。お客様にとって本当にいい提案とは何なのかを考え、サポートを行うように心がけています。
あとはデロイト時代に培った経験と人とのつながりですね。同期や仲間との交流は、今も大きな支えになっていますし、困ったときに助け合える大切な財産とも思っています。
—— 独立後はさらに「横のつながり」が重要になる、ということですね。
伊東: まさにそうです。情報をキャッチアップし、学び続けるためにもコミュニティを活用することも大切だなと思っています。独立して、その価値を改めて実感しました。
—— 今後の事務所の方向性についても教えてください。
伊東: 国際税務の分野をさらに広げたいと考えています。現在、ニューヨークに米国案件を取り扱うパートナー事務所がありまして、日米両国でのサポート体制を整えています。誠実なパートナーとしてお客様を支え続けられる、多様なニーズに応えられる存在でありたいと思っています。
共に成長できる人間関係を構築しよう
—— 最後に、読者である士業の皆さんにメッセージをお願いします。
伊東: これから税理士を目指す方や、独立を考えている方には「人とのつながりを大切にしてほしい」と伝えたいです。私自身、仲間とのつながりがキャリアを支え、独立後の挑戦にもつながっています。コミュニティを通じて学び合い、共に成長していける関係を築いていければ嬉しいです。
先生のご紹介
伊東 寛明 [ITO HIROAKI]
略歴:税理士・米国公認会計士・行政書士。大学卒業後、トヨタ自動車経理部に所属。大企業での働き方に違和感を抱き、デロイトトーマツ税理士法人へ転職した後、勤務の傍ら税理士資格を取得。デロイト・EYでのニューヨーク勤務の後、2021年にe2税理士事務所を設立、誠実な顧客対応で信頼を獲得。国際税務を専門とし、日米双方での税務・会計サービスを展開する。
所在地:東京都目黒区上目黒1丁目26-1
HP:https://e2tax.co.jp/