仲田 芽衣

なかた会計事務所【税理士】仲田 芽衣

「一人でどこまで価値提供できるか」共同創業とM&Aを経験した税理士の探索の軌跡

フリー株式会社が主催する士業に関わるすべての人たちが集まる、年に一度の日本最大級イベント「freee Advisor Day 2025(略して、fAD2025)」の特別プロモーション連動企画として、ふらっとがコラボさせていただくことになりました。

本イベントのテーマは「探索」。ユーザーと“ともに未来の可能性を探索し続ける場”として開催されます。

士業の皆さんが日々、どのように課題と向き合い、業務や組織のアップデートを実現しているのか。

ふらっとでは、そのプロセスを“探索の軌跡”として掘り下げるインタビュー企画として、今回、なかた会計事務所 仲田芽衣 氏に取材しました!

共同創業とM&Aを経験した税理士の原点

—— まずはご経歴と現在の活動についてお聞かせください。

仲田:2019年に税理士登録し、最初は中堅の税理士法人で勤務していました。その後、共同で株式会社Beso、および税理士事務所Besoを立ち上げましたが、2024年に税理士法人BesoをM&Aにて売却し、現在は「なかた会計事務所」として1名で活動しています。

—— M&Aを経験した税理士というのは珍しいですね。

仲田: そうですね。でも、私にとっては2年以上悩みましたが、結果としてはベストな選択だったと思います。株式会社を創業したのは、勤務先で出会った白木と、部署を一緒に立ち上げ、税務だけでは解決できない経営課題に直面して「もっと価値を提供できる」と考えたからです。

そこから税理士法人も設立し、株式会社と税理士法人の「二足のわらじ」は難しくなって、より大きなリーダーシップを発揮できる方にバトンを渡そうと決断しました。

—— そもそも、税理士を目指されたきっかけは何だったのでしょう?

仲田: 兵庫の田舎育ちで、幼い頃から都会への憧れと「稼ぎたい」という思いが強くて。テレビで上戸彩さんが出ていた税理士会のCMを見て、母に「税理士になったら会えるかも」と冗談交じりに言われたことが、最初のきっかけでした(笑)。

そこから商学部に進み、大学3年から本格的に勉強を始め、大学院を経て資格を取得しました。プロフェッショナルになりたいという想いが、ずっと私の中にあったんです。

一人でどこまで支援できるか──自分の可能性の「探索」

—— 現在注力されている「一人税理士」とは、どのようなテーマですか?

仲田: AIの台頭を始めとする技術革新を背景に、ひとり税理士として、どこまでお客様に価値を届けられるか、というテーマです。物流と建設業に特化しつつ、中小企業の「なんでも屋」として、CFO未満の機能を支援しています。

数字面だけでなく、業務フローや人材の課題にも入っていくことで「こんなに楽になるんだ」と感謝されることが多くて。税理士の枠を少しはみ出すくらいが、実は喜ばれると気づいたんです。

「与える」姿勢で「一人でできること」を見極める

—— 税理士として、活動するうえで大切にしている価値観は?

仲田: 「ギブ、ギブ、ギブ、ギブ、ギブ」ですね(笑)。過去にたくさん助けてもらったからこそ、まず自分が与えるという姿勢を持ちたいと思っています。

—— 今後、税理士として「探索」する対象は?

仲田: 「属人性と再現性のバランス」ですね。一人でできることを極めつつ、それを再現できるモデルとして整理する。この両立を「探索」していきたいです。

「自分の強み」と「どう勝ち残るか」を問い続けて

—— 最後に、freee Advisor Dayへの期待や読者へのメッセージをお願いします。

仲田: freeeさんはプロダクトが強いので、その進化や提供価値について探索したいですね。

今、士業の世界は「一人のプロフェッショナル」か「組織で勝つ」か、二極化が進んでいます。どちらが正解というより、自分がどこで戦うかを見極める必要がある。

独立を目指す若手の方には、「自分の強みをどこに置くか」「どう勝ち残るか」を問い続けてほしいです。探索の連続ですが、それこそが士業の面白さだと思います。

先生のご紹介

仲田 芽衣 [NAKATA MEI]
略歴:税理士。2019年税理士登録後、中堅税理士法人勤務を経て、株式会社Besoを共同創業。税理士法人設立後、2024年にM&Aで売却し、現在はなかた会計事務所を主宰。税務だけでなく、物流・建設業に特化し、中小企業のCFO機能支援を行う。「一人でどこまで価値提供できるか」を追求し、税理士の枠を超えた経営課題解決に尽力。「ギブ(与える)」の精神を大切に、属人性と再現性の両立を目指し、税理士のあり方を探索し続ける。
所在地:大阪府大阪市北区堂島2-2-8-806
HP:https://naka.tax/#top