
税理士法人スカイウォーク【税理士/公認会計士/中小企業診断士】吉川周佑
信頼は“真っ当であること”から──元リクルートの会計士が描く、税理士業の未来図
フリー株式会社が主催する士業に関わるすべての人たちが集まる、年に一度の日本最大級イベント「freee Advisor Day 2025(略して、fAD2025)」の特別プロモーション連動企画として、ふらっとがコラボさせていただくことになりました。
本イベントのテーマは「探索」。ユーザーと“ともに未来の可能性を探索し続ける場”として開催されます。
士業の皆さんが日々、どのように課題と向き合い、業務や組織のアップデートを実現しているのか。
ふらっとでは、そのプロセスを“探索の軌跡”として掘り下げるインタビュー企画として、今回、税理士法人スカイウォーク 吉川周佑 氏に取材しました!
「組織に依存しない」スキルと「ワクワク」を追いかけた先に見えた未来
—— まずは、これまでのご経歴と現在の活動について教えてください。
吉川: 私はもともと電力会社に勤めていたんですが、安定はしていたものの「このまま40年ここにいるのかな」と感じてしまって。もっと自分で選べる人生を生きたいと思ったんです。そんなとき、旧友が会計士として活躍しているのを見て、「組織に依存しないスキルっていいな」と心が動きました。それが会計士を目指した最初のきっかけですね。
—— そこから監査法人、リクルートに勤務されたんですよね?
吉川: はい、監査法人で経験を積んだ後、リクルートでは海外子会社の事業管理にも関わりました。グローバルな場でCPAという資格が信頼を得られる武器になることも実感しました。でも一方で、また「このままでいいのか?」という感覚が湧いてきたんですよ。組織の中での根回しや調整がうまくても、それを20年続ける未来にワクワクできなくて。
リクルート退社後、英語で議論できる力を身につけたくて香港のビジネススクールに留学したんですが、そこではまったのが筋トレで(笑)。「好きなときにジムに行ける自由な働き方がしたい」という気持ちが芽生えたんです。そのときに、たまたま中高時代の同級生だった現在の共同代表の桑原が、東京で独立したタイミングで。「一緒にやらない?」と声をかけてもらって、即答で「いいね」と。私が会計士・経営・海外経験といった「ちょっと変わった経歴」を持っていたので、そこが多様なニーズに応えられる事務所の強みになる、という確信もありました。
「新しいものに挑戦する」姿勢を重視し、freee一本で行く決断
—— 開業当初からクラウド会計を導入されたそうですね。当時はまだ先進的だったのでは?
吉川: そうですね。クラウドは今でこそ当たり前ですが、当時はまだ主流ではなかった。でも、私たちのような「新参者」が生き残るには、時代の流れを先読みして、新しいものを取り入れるしかないと思ったんです。リクルートでの経験も大きくて、エンジニア主導でプロダクトを継続的に改善していく文化に触れていたので、「今あるやり方がベストだ」とは思わなかったですね。
—— 現場での混乱や戸惑いはありませんでしたか?
吉川:最初は、正直クラウド会計の機能は不足していたと思います。でも、我々は「新しいものに挑戦する」姿勢を大事にしていたので、腹をくくって基本的にはfreee一本で行こうと決めました。使い続けるうちにfreeeもどんどん進化して、今では事務所にとって不可欠な存在です。
「効率化」は信頼構築のための手段
—— 事務所運営において、大切にしている方針はありますか?
吉川: 私は「効率化すべきところは徹底した効率化を、時間をかけて向き合うべきとことろにはしっかりと時間をかける」というメリハリを大事にしています。Slackやfreeeを活用して、定型業務や日常のやり取りは極力オンラインで完結させる。そのぶん、経営判断が必要な場面や、複雑な相談のときには、お客様としっかり顔を突き合わせてとことん話し合うようにしています。
—— 顧客にとっても「ちゃんと出てきてくれる税理士」という安心感につながっていそうですね。
吉川: そう思います。毎月の訪問や雑談も大事ですが、それ以上に「困ったときに頼れる存在」であることが、税理士に求められる本質的な価値だと感じてます。効率化は目的ではなく、本当に必要なことに注力するための手段なんです。
家族の笑顔を支えに「真っ当」に働く
—— 吉川先生の原動力は、どこから来ているのでしょうか?
吉川: やっぱり「家族の笑顔」ですね。妻と娘たちが安心して暮らせること。それに、父親として、子どもたちに「社会に責任をもって働くってこういうことだよ」と見せたい。だから、倫理観を大事にするし、正しくあることにいつも真摯に向き合いたいと考えながら仕事をしています。
—— すごく「真っ当」ですね。その軸があるからこそ、事業もぶれないんですね。
吉川: 実際はまだまだ私も足りないことだらけで、とても難しいですけどね。でも家族は、私にとって最小で最強のコミュニティです。お客様や従業員の幸せも、すべてはそこから始まっている感覚があります。
「正解のなさ」に向き合う勇気を
—— 最後に、freee Advisor Dayへの期待や、読者へのメッセージをお願いします。
吉川: 変化の激しい今、正解が見えづらい時代だからこそ、「探索し続けること」が本当に大事だと思っています。私自身もずっと「これでいいのか?」と自問しながら進んできました。士業としてのキャリアにも、人生にも、正解なんてない。でも、だからこそ、自分で選んでいく価値がある。
freee Advisor Dayは、そうした“問い”を持った人たちと出会い、対話できる貴重な機会だと思います。ぜひ一緒に、自分だけの「答え」を探索していきましょう。
先生のご紹介
吉川 周佑 [YOSHIKAWA SHUSUKE]
略歴:公認会計士・税理士・中小企業診断士。MBA (Hong Kong University of Science and Technology)、TOEIC990取得。常に自身の「違和感」と「納得」をもとに選択肢、大手電力会社、監査法人、リクルート、留学とキャリアチェンジを重ねた。 組織に属さない働き方を求め、中高の同級生と税理士法人を共同設立。 開業当初からクラウド会計(freee)を積極的に導入。効率化を追求しつつも、お客様との「顔の見える関係」を大切にし、信頼構築を重視する。
所在地:東京都渋谷区渋谷2-9-8
HP:https://skywalktax.jp/