
村井税務会計事務所【税理士】村井 貴宏
マイペース人間がたどり着いた、数字と共に“未来を探索する”税理士の仕事
フリー株式会社が主催する士業に関わるすべての人たちが集まる、年に一度の日本最大級イベント「freee Advisor Day 2025(略して、fAD2025)」の特別プロモーション連動企画として、ふらっとがコラボさせていただくことになりました。
本イベントのテーマは「探索」。ユーザーと“ともに未来の可能性を探索し続ける場”として開催されます。
士業の皆さんが日々、どのように課題と向き合い、業務や組織のアップデートを実現しているのか。
ふらっとでは、そのプロセスを“探索の軌跡”として掘り下げるインタビュー企画として、今回、村井税務会計事務所 村井 貴宏 氏に取材しました!
数字に惹かれた幼少期、そして「マイペース人間」の自覚
——まずは先生のご経歴から伺いたいのですが、幼い頃から数字がお好きだったとか?
村井:はい。親によると、幼稚園に入る前からナンバープレートを眺めて「これ何?」と聞いていたそうで、自分でも数字が好きだった記憶があります。算数は得意で、成績もずっと良かったですね。
——将来は「数字を使った仕事」を意識していたのですか?
村井:全然。父が建築士だったので、何となく家業を継ぐと思っていました。でも、高校で物理や化学がまったくできなくて「理系は無理だ」と悟りまして。そのとき、母から「会計士とか税理士とかあるよ」と聞いたんです。
——お母様の言葉がきっかけだったのですね。高校時代はどんな学生でしたか?
村井:ほぼ学校に行かず、遊んでばかり(笑)。でも、大学で簿記に出会って、初めて「これだ!」と思えました。簿記3級、2級は夜間の専門学校に通って取得しました。当時は夜遊びばかりの大学生でしたけど、簿記の勉強だけは夢中になれたんです。
「上司が嫌だ」が原動力? 営業から税理士へのUターン
——そこからすぐに税理士試験に挑戦されたのですか?
村井:いえ、最初は失敗しています。大学4年の時に試験を受けたのですが、全く歯が立たず挫折。仕方なく一般企業に就職しました。
——その後、ビルメンテナンス会社で営業職を経験されたそうですね。
村井:はい。最初は現場勤務でしたが、途中で「営業をやってみたい」と志願しました。人と話すのは好きでしたし、営業って何となく“かっこいい”イメージもあって。
——営業はどうでしたか?
村井:正直、しんどかったです。でもノルマは達成していました。ただ、上司に指示されるのが本当に嫌で。「なんでこの人に従わなきゃいけないんだ」とずっと思っていましたね。自分は“マイペース人間”だな、と(笑)。
——そこから再び、税理士を目指した理由は?
村井:「サラリーマンを辞めたい」それだけです(笑)。営業以外の経験もなかったので、資格で独立する道しか浮かばなかった。昔好きだった簿記を思い出し、「税理士だ!」と決めました。中小企業の味方になりたい、なんて立派な理由じゃなく、ただ「自由になりたい」という気持ちが原動力でしたね。
「できないなら覚える」税理士事務所での探索の日々
——税理士事務所への転職後は大変だったのでは?
村井:はい。昼は正社員、夜は専門学校という生活で体力的にきつかったです。ただ社会人経験のおかげで「勉強しなきゃダメだ」という意識が強く、2社目の事務所で税理士試験に合格できました。
——合格後も、複数の事務所を渡り歩かれていますね。
村井:はい。資産税、法人税、創業支援、財務…と幅広く学ぶために意図的に移りました。「できないなら覚えればいい」という気持ちで。特に創業支援は楽しかったですね。起業家の熱い思いに触れるたび、ワクワクしました。
税務と財務、両輪で描く“未来会計”の可能性
——そして2018年、ついに独立されたのですね。
村井:はい。事務所経験を積み「もう十分かな」と思った時、自分の力を試したくなりました。新しいことに挑戦したい性分なんです。
ーー今はどのような事業を?
村井:税理士事務所では主に創業支援を、株式会社Mr財務屋では財務支援を手掛けています。税務は過去を、財務は未来を扱うもの。この“両輪”で経営者をサポートしています。将来的には全国展開も目指しています。
——まさに“探索”ですね。
村井:そうですね。相続申告もやっていましたが、創業支援の方が楽しいし、財務支援は伴走感があってやりがいがあります。お客様の会社が成長していく姿を見ると、テンションが上がります。
「コミュニケーション力」で未来を共に描く
——村井先生の強みはどこにあると感じていますか?
村井:コミュニケーション力ですね。税理士は“堅い人”が多いイメージですが、私は気軽に相談できる存在でありたい。営業経験のおかげで「相手目線」を自然と意識できています。
——どんな価値観を大事にされていますか?
村井:お客様の悩みを解決し、目標を実現すること。それに尽きます。悩みを減らし、未来を一緒に考える。そのために、他の専門家や仲間とも積極的につながっています。
——印象深いエピソードはありますか?
村井:創業融資の支援で、お客様の会社が数年で大きく成長した時ですね。本当に自分のことのように嬉しくなります。
士業こそ「探索者」であれ──freee Advisor Dayへの期待
——最後に、freee Advisor Dayの読者へメッセージをお願いします。
村井:「ちゃんとやりましょう」と伝えたいです。事業だから利益は大事。でも、私たちはサービス業。お客様あっての仕事です。お客様が伸びるから、私たちも楽しくやれる。その意識を持ちたいですね。
そして、freeeにはもっと使いやすいソフトを期待しています。私たち士業の仕事をサポートする道具として、進化してほしい。freee Advisor Dayが、士業同士が「ともに未来を探索する場」になれば嬉しいです。
私自身、サラリーマンを辞めたかった、ただの“マイペース人間”でした。それでも、今は経営者の伴走者として、未来を一緒に考えられる仕事に心からやりがいを感じています。みなさんも、熱い思いを持って、一緒に“探索”しましょう。
先生のご紹介
村井 貴宏 [MURAI TAKAHIRO]
略歴:幼少期より数字への興味が強く、学生時代は数学を得意とする。大学で簿記に出会い、その面白さに没頭。一度は一般企業へ就職し営業職として活躍するも、「上司がいない環境で働きたい」という思いから独立を志す。
国家資格の取得を目標に税理士を再目指し、約12年間で4つの税理士事務所・法人に勤務。資産税、法人税、個人税務、創業支援、財務といった幅広い分野で経験を積む。特に創業支援では、熱意ある起業家をサポートすることに喜びを感じる。
2018年4月に独立し、現在は税務と財務の両輪で経営者を支援する。特に未来会計を重視し、クライアントの成長を第一に考えた伴走型のサポートを得意とする。今後は全国展開を目指し、精力的に活動中。
所在地:大阪市北区東天満2-8-1 若杉センタービル別館1005号室
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