浅野美奈子税理士事務所【税理士】浅野 美奈子
経営者の右腕となり成長を支える——コーチングを取り入れた企業支援を行う理系税理士の軌跡
2026-01-22
「社会で活躍できる看板」を取得するため税理士を目指す
—— まずは、先生のご経歴と税理士を目指されたきっかけについてお聞かせください。
浅野: 大学で数学を専攻し、教員の免許を取得しました。ただ、社会人になってみると「看板のない女性が社会で活躍する難しさ」を感じ、資格取得を考えたんです。税理士資格は科目ごとに分かれているので、働きながらでも資格を取得しやすいと思い、税理士を目指すことを決意しました。資格取得後は会計事務所に入社し、約20年数字と常に向き合い続けてきました。
—— 以前は外資系企業のクライアントを担当されていたと伺いました。
浅野: そうですね。年商でゼロが2つくらい多いような数字を扱う規模の大きいグローバル企業を中心に担当していました。仕事は面白くやりがいもありましたが、あるとき「これだけ大きな金額を動かしているのに、自分たちが本当に何かを変えているのだろうか」と疑問に感じたことがありました。
—— そうした疑問から、独立を決意されたのですか?
浅野: 実は、以前から「中小企業支援をしたい」という思いはあったんです。大規模な案件を扱う中でふと沸いた、自身の仕事に対する疑問が、その初心を思い出した瞬間だったのだと思います。
現在は独立して、様々な経営者や企業と出会うことで、毎日のように「何かできることはないか」と考えるようになりました。それが、とても楽しいと感じています。
「家族との時間も大切にしたい」という思いから独立を決断
—— 独立を決断する際に、迷いはありませんでしたか?
浅野: 正直、迷いはありました。税理士資格を取得した直後は、すぐにでも独立したいくらいの気持ちでいたんですよ。でも、会計事務所で一緒に働く税理士さんたちとの関係も良かったし、会社という組織で働くことも楽しかったんです。
—— その迷いを決断させる後押しは何だったのでしょうか?
浅野: 周りに独立している人が多かったというのもあります。そして、子どもたちがまだ中学生と小学生で、家でできる仕事は家でやれるような環境を整えたいという思いがありました。プライベートも仕事も、自分が選択して満足できる形で両立させたい。その思いから、独立を決断しました。
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独立後の責任の重さが、日々の業務の見え方を180度変えた
—— 開業から約1年ですが、開業前後で仕事に対する意識の変化や気づきなどはありましたか?
浅野: 大きく変わりました。組織に属していた時は、何かしら守ってもらっていたんだと気づきました。今は、自分で責任を取らなければいけない。守りも攻めも、すべて自分でやる必要があります。
—— 具体的に、どのような場面で感じられますか?
浅野: たとえば、請求書を発行する業務ひとつをとっても、今は「この請求書を出さないと、私の収入には1円も入ってこない」という責任感を感じています。業務のひとつひとつに感謝をするようになり、雇用されていたときとは視点が180度変わりました。
税務だけではない支援で経営者の「右腕」に
—— 今後の税務支援の形として、どのようなアプローチをお考えですか?
浅野: 税理士の仕事は、申告書を作成することだけではないと思っているんです。私はコンサルティングやコーチングにも興味を持っていて、特にコーチングは「相手に答えがあるという前提で、その人の良い点を引き出す」というアプローチなんです。
知識は今、AIがいくらでも提供してくれます。でも、その人本来の価値を引き出すことは、AIにはできません。経営者の方と毎月のようにコミュニケーションを取る関係の中で、「実はあなたはこんな強みを持っていますね」と気づかせる。そこに付加価値があると考えています。
—— 「人事サポート」も、メニューの1つとして掲げていらっしゃいますね。
浅野: はい。実はコーチングを学んだ中で「1on1(対話)」の手法も習得しまして、それを人事面でのコミュニケーションに活かしています。 例えば、男性の経営者の方から、女性スタッフへの接し方や育成についてのご相談をいただくことがあります。社会保険などの制度面に限らず、スタッフとの関係性といったデリケートな問題についても、社長の代わりに話を聞いたり、壁打ち相手になったりできる存在でありたいと考えています。
理想は、起業したばかりの一人社長や、従業員が10人未満の企業の「経営者の右腕」になることです。税務支援から企業の人事支援まで、困った時に「まずは浅野さんに話してみよう」と思っていただけたら嬉しいですね。
最適な支援を提供できるよう、連携の輪を広げながら段階的に成長していきたい
—— 今後の事務所の展望についてお聞かせください。
浅野: クライアントが右肩上がりで成長していける状態を作ること、そして、営業活動をしなくてもお客様の紹介で業務が成り立つようになることが理想です。もちろん顧問先の数も大切ですが、キャパシティを超えると、自分たちもお客様も不幸になってしまう。だから、段階的に進めていきたいと考えています。
—— 同業者との連携について、どうお考えですか?
浅野: 自分たちの専門ではない業種のお客様からご相談がある場合、信頼できる士業の先生方に相談することがあります。何より大切なのは、お客様が最適な支援を受けることですので、同じ思いを持つ士業の方々や専門家の方々とのネットワークを広げて、より良いサービスが提供できるようになればと思っています。
業種や分野を超えた支援を共に
—— 最後に、税理士や会計士など、同じ業界で働く人たちへのメッセージをお願いします。
浅野: 数字を追うだけでなく、経営者の悩みや課題に向き合い、そこから何かできることを探し続ける。その過程が私たちの成長にもつながっていくのだと、開業を通じて気づきました。
同じ視点を持つ士業の先生方がいたら、ぜひお話ししたいです。顧問先が直面する様々な課題に、業種や分野の垣根を超えて対応できたら、どれだけ素晴らしいか。そういう信頼関係を築いて、共に歩んでいきたいです。
先生のご紹介
浅野 美奈子 [ASANO MINAKO]
略歴:税理士。大学では数学を専攻し、教員免許も取得。社会人になってから税理士資格を取得し、会計事務所で約20年間勤務。外資系企業を中心に国際税務に携わる中で、中小企業支援への想いを改めて認識したことから、2025年4月に独立開業。経営者の「右腕」として、コーチングを取り入れた付加価値の高い税務支援と、業界内外の連携による総合的なサポートを目指している。
所在地:東京都港区新橋二丁目11番10号BUREX FIVE 6F
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