村上公認会計士事務所 株式会社 村上経営コンサルティング【公認会計士】村上 徹
「経営計画」と「人材採用」で企業の本質的課題に向き合う会計士の歩み
2025-12-12
マネーフォワード株式会社とふらっとのコラボレーション企画がスタートしました。
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに掲げ、バックオフィスのDX化を推進するマネーフォワードと、士業の情報発信を支えるふらっとが特別企画を実施します。
デジタル化が加速する中、士業の皆さんがどのようにテクノロジーを活用し、業務効率化やクライアントへの価値提供を実現しているのか。
ふらっとでは、その変革のプロセスを掘り下げるインタビューシリーズとして、今回、村上公認会計士事務所 株式会社 村上経営コンサルティング 村上 徹 氏に取材しました!
「自分の人生を主体的に選びたい」という思いから会計士を目指す
── まず、公認会計士を目指したきっかけについてお聞かせください。
村上: 就職活動中に「自分の人生をもっと主体的に選びたい」という思いが強くなったことが、会計士を目指したきっかけでした。もともと会計士に強い興味があったわけではありませんが、就職活動が始まったタイミングで父から「就職するなら静岡に戻ってこい」と言われたことで、「勤務地を自分で選べる職業なら選択肢が広がる」と考えたんです。そこで、全国に拠点を持つ監査法人で働ける会計士の資格に魅力を感じました。
公認会計士試験には4回挑戦しました。1年留年し、専門学校に通いながら実家の応援を受けて勉強を続けましたが、今振り返っても、とても恵まれた環境だったと思います。
監査法人での勤務と会社設立を通じて培ったキャリア
── 資格取得後はどのようなキャリアを経験されたのですか?
村上: 外資系の監査法人に3年間勤務しました。世界的に著名な外資系金融機関をクライアントとして担当し、アメリカやヨーロッパの会計基準に基づいた会計監査を行っていました。
その後は、株式上場支援を専門とする国内の監査法人で、約13年間勤務しました。業務のほぼ100%が上場関連の仕事で、私は現場責任者として、経理体制の構築から監査対応までのあらゆる局面で経営者をサポートしました。決して楽な仕事ではありませんでしたが、経営者と深く関わる中で、企業経営の本質が見えてくることには大きなやりがいを感じましたね。この経験こそが、自分のバックボーンの大部分を形作っています。
── 独立をされたのは、その後ですか?
村上: はい。退職後、飯田橋のワンルームで「村上公認会計士事務所」を開業しました。上場支援を担当していた2社から決算書作成業務を受託し、何とか事業を軌道に乗せることができました。
ただ、「自分が倒れたら上場企業の決算発表ができなくなる」という強い危機感が常にあり、そんな時に監査法人時代の後輩から「一緒に会社をつくりませんか?」と誘われ、2005年に麹町に立ち上げた新会社に参加しました。
その会社には優秀な会計士が集まり、紹介を通じて上場企業のクライアントも次々と増えていきました。経常利益が株式上場できるレベルに到達した時期もありましたが、2009年のリーマンショックで一気に顧客が減少し、その後も業績は完全には戻らず、最終的には2015年に退職をしました。
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経営支援の中で見出した「人材採用」という本当の課題
── 拠点を静岡に移された後の活動についてお聞かせください。
村上: 2015年から個人事務所として活動し、2017年に「株式会社村上経営コンサルティング」を設立しました。主に経営計画と資金繰り改善の支援を行ってきましたが、多くの中小企業経営者が資金繰りを緊急課題として捉えていないことに驚かされました。「大事なのは分かるが、今すぐ必要とは思わない」と言われることが多かったんです。
しかし、コロナ禍のような環境変化が起こると、資金繰り対策が整っていない企業は一気に厳しい状況に陥ります。その現実を目の当たりにしながら、資金繰り対策の重要性を伝えきれない歯がゆさを感じていました。
そんな中、今年の春に気づいたのが「経営者が本当に困っているのは人材だ」という点です。「採用ができない」「定着しない」という2つの課題こそが、売上や資金繰りを連鎖的に悪化させる最も深刻な要因だと気づき、人材採用・定着支援に本格的に取り組むようになりました。
── 人材採用や定着支援は、具体的にどのようなことをされているのですか?
村上: まず経営者の方に3年後、5年後の会社の姿を描いてもらい、そのビジョンを言語化します。その上で必要となる組織構成や人材像を一緒に考え、採用ペルソナを明確化することが支援の中心です。
多くの企業では、採用段階で必要人数や求める人物像が曖昧なため、入社後に現場とのギャップが生まれ、結果として早期離職に繋がりがちです。一般的な求人支援会社は「募集を出すところまで」が役割ですが、私たちはビジョンから逆算し、求職者が魅力を感じる表現にまで落とし込みます。
現在は、会計事務所やバス運送事業会社を支援しており、今後はさらに支援先を広げていきたいと考えています。
相手の立場に立った営業活動により、事業を加速させる
── 現在、力を入れている取り組みはありますか?
村上: 認知拡大と集客です。その際、相手の時間を尊重することには特に気を付けていますね。
たとえば、電話営業について考えるなら、相手が忙しい時間帯に無理に連絡するべきではない。当たり前のようですが、実際には経営者は昼間の業務に追われていることがほとんどです。だから、相手に時間的な余裕がありそうな朝方や夕方、営業時間の前後などを選んで工夫する。あるいはメールやDM、郵送といった相手のペースで確認できる手段も大切にする必要があります。
要は、営業手法の選択肢を持つことです。同じ相手に対しても、その時々の状況に応じて、最適なコミュニケーション方法を選ぶ。相手の立場に立った思考が、結果として認知拡大や集客の成功に繋がると考えています。
── 今後の展望についてもお聞かせください。
村上: 最終的には、毎月10社ずつ支援先を増やしていって、常に50社程度の支援先を抱えられるような体制を作りたいです。そうすれば、既存のお客さんからの紹介も自然と生まれやすくなり、事業が加速度的に広がっていくと期待しています。
「ビジョン」「経営計画」「人材」の3つの視点から、企業の未来について考えてみませんか
── 最後に、読者の税理士や会計士の先生方へメッセージをお願いします。
村上: 企業の経営課題を根本から解決しようと考えたとき、「経営計画の策定」と「人材採用・定着」は決して別の問題ではないんです。むしろ、これらは一体不可分の関係にあります。
「経営者が描く将来ビジョン」「実現に向けた経営計画」、そしてそれを支える「人材の採用と育成」の3つが揃って初めて、企業の本当の成長が始まるんです。
もし、あなたの顧問先で「人が採用できない」「人が定着しない」といった課題を抱えているなら、それは単なる採用の問題ではなく、経営計画そのものに向き合う機会かもしれません。一度、私たちと一緒に「企業の未来」を考えてみませんか?
先生のご紹介
村上 徹 [MURAKAMI TORU]
略歴:公認会計士。外資系監査法人に3年、国内監査法人に13年勤務した経験を経て「村上公認会計士事務所」を開業。2005年には新会社の設立にも参加し、2017年、静岡にて「株式会社 村上経営コンサルティング」を設立。現在は中小企業の経営計画策定と人材採用・定着支援に注力し、企業の本質的な経営課題の解決に取り組んでいる。
所在地:静岡県静岡市葵区御幸町11-8 レイアップ御幸町ビル2F
HP:https://keieishien-saiyou.murakami-mc.co.jp
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