リクシード税理士事務所(LIXCEED税理士事務所)【税理士】藤本 勝仁
工学部出身、ファイナンシャル・プランナーでの独立を経て「街のコンサル」となった税理士の軌跡
工学部から税理士へ──独立志向が導いた進路
—— まず、税理士を目指されたきっかけを教えていただけますか?
藤本: 大学では電気工学を専攻していましたが、就職活動の時期に「自分は何をしたいのか」と考えたとき、根底には「独立したい」という思いがありました。
職業を探す中で税理士に出会い、「街のコンサル」として中小企業を支える仕事をしよう、と直感的に思ったんです。そして、卒業後、すぐ会計事務所に就職し、5年半勤めました。
—— 会計事務所に5年半の後、資格取得前に独立されたそうですが、珍しい選択ですね?
藤本: 27歳の時、試験勉強が進まず「もういいや!」と(笑)。独立したい気持ちが抑えられず、税理士としてではなく、当時まだ珍しかった資格のファイナンシャル・プランナーを取得し、開業しました。
ただ、そこから実際には「お客さんに何を提供するのか」から迷走が始まったんです。保険販売などをしても軌道に乗らず、焦りの中で3年が過ぎました。
—— そこから再び税理士を目指された転機として、何かあったのですか?
藤本: 30歳で、子どもが生まれたことが大きな転機でした。このままフラフラしていられないと痛感し、「ちゃんと資格を取り直そう」と決意しました。大学院に通いながら働き、勉強を続ける厳しい日々でしたが、家族の存在が大きな支えになりました。
事業に寄り添い「すべてをさらけ出せる信頼関係」を築く
—— 資格取得後、めでたく事務所を設立されたわけですが、運営の方針について教えていただけますか?
藤本: 大前提は「記帳代行屋にはならない」ことですね。月1回は必ず顔を合わせ、単なる数字合わせでなく事業全体に寄り添うことを大切にしています。スタッフにも「税金以外の悩みも聞いてくるように」と伝えています。人や資金のことも含めて一旦吸い上げ、一緒に考える。財布の中身まで見られる立場だからこそ「すべてをさらけ出せる信頼関係」を築くことを意識しています。
—— 今後の事務所の展望についてはいかがでしょうか?
藤本: 独立当初は「30人、50人規模の事務所を!」と目指していましたが、今は考えが変わりました。自分の目が届く10人程度の規模で、質の高いサービスを提供する方が合っていると感じています。地域的にも関西圏で1時間以内に駆けつけられる範囲に限定し、特に起業支援に力を入れたいですね。
人との繋がりから仕事を広げていこう
—— 最後に、独立を考える方や、士業の読者へメッセージをお願いします。
藤本: 今は看板を出せばお客さんが来る時代ではありません。私自身、独立当初は集客に苦労しました。だからこそ戦略を持って独立に臨むことが大事です。私は交流会や青年会議所など、人との繋がりから仕事を広げてきました。信頼を積み重ねることが一番の集客手段です。
また、医療分野での顧問先支援を得意としていますので、医療系で連携を希望される方はぜひご一緒したいと思っています。皆さまとお会いできる日を楽しみにしています。
先生のご紹介
藤本 勝仁 [FUJIMOTO KATSUHITO]
略歴:税理士。大学では電気工学を専攻するも、独立志向から税理士の道を志す。卒業後、会計事務所に5年半勤務。資格取得前に独立の思いが強まり、27歳でファイナンシャル・プランナーとして開業。30歳で勉強を再開し、税理士資格を取得。地域密着型税理士事務所を設立し、職員8名とともに、顧客の事業に寄り添い、税務だけでなく経営全般をサポート。特に医療系の経験が豊富で、創業間もない企業への支援にも力を入れている。
所在地:大阪府大阪市北区東天満2丁目3番7号 ジオタワー南森町2403号
HP:https://www.lixceed.info/