KULIA税理士事務所【税理士】黒崎 佑太
物流業界から転身した税理士の挑戦の軌跡
物流会社から税理士へ──父と同じ道を選んでから独立まで
—— まずは、これまでのキャリアについて教えていただけますか。
黒崎: 大学は経済学部でしたが、簿記の勉強は一切していなかったので、正直、自分でも税理士を目指すとは思っていませんでした。
新卒で入社したのは物流会社でした。 早朝から長時間労働で、繁忙期は終電帰り。直接お客さまから感謝される機会もなく、「このままでいいのか」と不安になりました。定年後に何も残らないのではないか、と考えるようになったんです。
—— そこから税理士に進もうと思ったきっかけはあったんでしょうか?
黒崎: 1年で物流会社を退職後、「自分の人生をどう選ぶか」を考え直しました。もっと人と関わり、喜んでもらえる仕事をしたい。そして「お金の知識を持つことが、自分にも人にも役立つ」と気づき、税理士を目指す決意をしました。
実は父が会計事務所に勤務していて、子どもの頃から税理士は身近な存在でした。でも、所長のワンマン体制の下で、様々な苦労をしながら働く父の姿をみて、「大変そうだ」と思い、憧れるというよりは、むしろ避けたい仕事ではあったんです。
—— 税理士の大変さを知ったうえで決意されたのであれば、不安もあったのでは?
黒崎: もちろん、父のように苦労するのでは?と迷いました。でも「人の役つに立ちたい、人と関わりたい」という思いが勝ちましたね。個人事務所に就職しましたが、父が経験していた現実を、まさに自分も味わいました。
転職してきた先輩と食事をしたとき「ある程度組織である税理士法人を見なさい」と言われたんです。その言葉に背中を押され、諦めていた法人税を勉強し直し、合格して、税理士法人に転職しました。
—— まさにターニングポイントですね。
黒崎: はい。そこでの3年半は濃密でした。マネジメントも任せて頂き、お客様やチームの人と関わりながら仕事をする楽しさも難しさも感じ、充実した日々を送りました。
ただ、お客様のためにもっと寄り添う提案やサービスをしたい、スタッフが伸び伸びと自分の強みを磨き活かしながら働く環境を作りたい、と考え独立を決意しました。
「税務+財務」の専門性と「会って話す」から広がる信頼
—— 独立にあたり、大切にしていることは何ですか。
黒崎: 「税務+財務」に特化することですね。税務申告だけでなく資金調達や資金繰りも支援し、経営者がお金の不安を感じずに、本業に集中できる環境を整えたいです。結果的に会社の成長にもつながると考えています。
—— 強みとして打ち出したい点は?
黒崎: 地域ナンバーワンを目指しつつ「会いにいく」ことを大切にしたいです。オンラインやAIが進む今だからこそ、顔を合わせるからこそ経営者の本音が引き出せる。効率化で生まれた時間を、直接の対話に投資することに価値があると思っています。
—— とても共感します。スタッフに対してはどうですか?
黒崎: スタッフが対等なパートナーとしてお客さまと関われる事務所にしたい。父が苦労した姿を見てきたからこそ、働きやすい環境をつくりたいんです。スタッフがいきいき働けることがお客さまの満足度につながる、と信じています。
税理士として切磋琢磨し、共に明るい未来を作ろう
—— 最後に、読者へのメッセージをお願いします。
黒崎: 税理士業界は今まさに転換期です。AIが進化し、単純作業は自動化される。そのとき私たちが問われるのは「どうすればお客さまに喜んでもらえるか」という視点です。
また、私自身、一児の父として、日本の未来を少しでも良くしたいと考えています。税理士はライバルであり、同時に仲間でもある。互いに切磋琢磨しながら、明るい未来を一緒につくっていけたら嬉しいです。
先生のご紹介
黒崎 佑太 [KUROSAKI YUTA]
略歴:税理士。大学卒業後は物流会社に就職。お客様に寄り添い、直接感謝される仕事をしたいと、1年で退職。税理士資格の取得し、個人事務所や税理士法人の勤務を経て、自身の理想とするお客様への向き合い方を追求するべく独立。お客様の明るい未来へ成長と共に歩んでいけるよう、単なる税務相談にとどまらない、本質的な財務サポートを強みとする。
所在地:兵庫県宝塚市