ゼロイチ税理士法人【税理士】奥村 俊作
「お客様との距離が近い事務所」を目指す税理士の歩み
バイト先で描いた「社長と一緒に仕事する税理士」の夢
—— まずは、これまでのご経歴と現在の活動についてお聞かせいただけますか?
奥村: 私は大学卒業後、会計事務所に勤務し、その後、世界4大会計事務所のひとつであるPwC税理士法人に入りました。2022年に「ゼロイチ税理士法人」を立ち上げ、現在は中小企業から上場企業、さらには海外上場企業の日本子会社まで幅広く支援しています。
—— 税理士を目指すきっかけは学生時代からあったのですか?
奥村: 実はそうでもなくて。
高校2年の頃、小さなお寿司屋さんでアルバイトをしていたんです。そこに中小企業の社長さんが常連で来ていて、とても可愛がっていただきました。食事に連れていってもらったり、経営の話を聞かせてもらったりするうちに「社長と一緒に仕事ができたら面白そうだ」と感じました。
そんな時、友人の父親が税理士だと知って、「あ、こういう仕事なら自分も、社長と関われる」と思ったのが原点です。
妻の一言が後押しし、試験の壁を乗り越える
—— そこから本格的に勉強を始めたのはいつ頃なのでしょうか?
奥村: 大学3年の頃からですね。オーストラリアに短期留学した時、KPMG韓国のスタッフに出会いまして「税理士や会計士なら、海外でも通用する」と聞き、就職ではなく、資格取得を決意しました。
とはいえ簡単には受からず、卒業後はアルバイトをしながら勉強を続けました。朝4時から工場で働き、昼はスーパーで品出し、夜は勉強。土日は競馬新聞の印刷工場でも働きました。
正直、焦りもありました。その後科目合格を経て会計事務所に就職後はサラリーマン受験生生活がスタート。でも結婚が決まり、妻から「このままだとずっと事務員のままだよ」と言われたんです。その言葉が大きな転機で「絶対に合格して妻を安心させる」と覚悟が固まりました。
PwC勤務経験から生まれた「即時対応」を可能とする体制
—— 独立まで事務所勤務されたそうですが、その中でも、PwC税理士法人での経験は今の事務所運営に影響を与えているそうですね?
奥村: はい。以前の事務所では新人が一人で案件を抱えるのが普通でしたが、PwCでは、パートナーやマネージャー、スタッフがチームで対応しました。知識が共有され、対応もスピーディで質が高い。この仕組みに強い衝撃を受けました。
その経験を「ゼロイチ税理士法人」でも活かし、複数のスタッフと税理士、お客様がチャットで連携し、即時対応できる体制を整えました。お客様からすれば、LINEのような感覚で相談できる関係性を築けていると思います。
—— 「ゼロイチ」という事務所名も印象的ですが、こちらの由来は?
奥村:「スタートアップを支援したい」「0から1を創り出すサポートをしたい」という思いを込めて、創業メンバーと決めました。
—— 今後、事務所をどうしていきたいと考えていますか?
奥村: 急拡大ではなく、社員一人ひとりの成長に合わせて堅実に広げていきたいですね。名古屋や大阪など西日本への展開も考えていますし、社員が誇りを持って働ける組織にしたい。これも、PwC時代の経験が影響していますね。
迷っているなら一歩、踏み出して
—— 最後に、これから独立を考えている方や同業の先生方にメッセージをお願いします。
奥村: 独立は不安もありますが、私の知る限り「独立して失敗した人」はいません。皆さん収入も働き方も「改善した」と話しています。迷っているなら一歩踏み出す価値はあると思います。
同業の方々とも、相続や事業承継、上場関連など専門性の高い分野でぜひ協力していきたいですね。
先生のご紹介
奥村 俊作 [OKUMURA SHUNSAKU]
略歴:税理士。高校生の頃に、バイト先の中小企業経営者との交流から税理士を志す。大学卒業後、関西の税理士法人やPwC税理士法人の勤務を経て、2022年に独立。ゼロイチ税理士法人を立ち上げ、 スタートアップから上場企業まで幅広く対応し、ITを活用したフルリモート・フルフレックスの働き方を推進。気軽に相談できる体制を構築し、「お客様との距離が近い事務所」を目指す。
所在地:東京都千代田区神田錦町2-2-1 KANDA SQUARE 11階
HP:https://zeroichi-tax.com/