木住野 祐希

あいせ税理士法人【税理士/公認会計士】木住野 祐希

顧客と従業員の幸せ、価格と品質の両立を目指す士業経営に至る軌跡

「事業を興すスキルを身に着けたい」監査法人勤務に中国駐在、そして独立へ

—— まずは、これまでのご経歴と現在の活動についてお聞かせください。

木住野:私は大学卒業後、公認会計士として監査法人に入り、6〜7年間勤務しました。

その後は中国に渡り、現地で会計業務に携わりながらネットワークを築きました。帰国後は独立し、現在は山梨を拠点に税理士法人を運営しています。

国内のお客様を中心にサポートしつつ、海外とのつながりを活かして法人設立なども支援しています。

—— そもそも、公認会計士を目指されたきっかけを教えていただけますか?

木住野: ドラマのような話はないんですが、父や祖父が会社を経営していた影響が大きいです。自分も将来は事業を興したいと考え、そのためのスキルを得る手段として会計士を選びました。上場企業をはじめ、さまざまな企業の内部に触れることで「どうすれば会社がうまく回るのか」を学べると考えたんです。

—— その後、中国に渡られたのは、どのような経緯があったのでしょうか?

木住野: 当時は欧米駐在が主流でしたが、私はあえて中国を選びました。文化的に近く、しかも、経済成長が著しい。そこで働き、現地の人々と関わることで、日本にいては得られない経験やネットワークを築くことができました。その基盤があったからこそ、「今なら独立できる」と感じたんです。

「価格訴求力」と「品質」を両立させるサービスへの挑戦

—— 独立後、どんな事務所を目指されたのでしょうか?

木住野: 当初はグローバル展開を理想に掲げていました。今も海外案件は続けていますが、現在は国内に軸足を置いています。そのうえで大事にしているのは、従業員とお客様の両方にしっかり向き合うことです。

—— 事務所において、特に重視しているのは?

木住野: 1つは「従業員」です。会計事務所の給与水準は高くありません。だからこそ、働きやすい環境づくりが大事です。完全在宅勤務の導入もその一環で、特に女性がライフイベントと両立できる仕組みを意識しています。

 もう1つは「価格訴求力」です。中小企業のお客様はコストに敏感ですから、品質を落とさずに価格を抑える工夫が欠かせません。

—— 価格と品質の両立は難しそうですが、どのように実現されていますか。

木住野: 事務所を山梨に置いたのはそのためです。東京に比べ、家賃や人件費が安く抑えられます。そのコストメリットをサービスの価格に反映させつつ、能力の高い人材を地方からも採用できる。これで「安かろう悪かろう」ではなく「安くても良質」を実現しています。

「ここに頼んで良かった」関係者全ての幸せを目指して

—— 事務所を運営していて、やりがいを感じる瞬間はどんな時でしょうか?

木住野: お客様から「ここに頼んで良かった」と言っていただけた時です。同時に、従業員から「前より働きやすい」と声をかけてもらえると、この方向性で間違っていないと実感します。自分の役割は単に数字を扱うことではなく、人の生活や働き方を支えることなんだと、日々気づかされています。

—— 今後の展望についても教えてください。

木住野: ステークホルダー全て──お客様、従業員、そして私たち自身が「この会社に関わってよかった」と思える組織にしたいです。お客様に良いサービスを提供するには、従業員の存在が不可欠です。誰も欠けることなく、全員が幸せになれる事務所運営を続けたいですね。

税理士同士で協力し合い、業界全体を盛り上げよう

—— 最後に、読者やこれから独立を考える先生方へのメッセージをお願いします。

木住野: 独立は楽ではありませんが、「ピンチはチャンス」と捉えて挑戦してほしいです。困難を乗り越えた先に、新しい景色が必ず見えてきます。

税理士同士は競合する部分もありますが、協力し合えばもっと大きなことができます。情報交換をしながら、業界全体を盛り上げていければ嬉しいです。気軽に声をかけていただけたら大歓迎です。

先生のご紹介

木住野 祐希 [KISHINO YUKI]
略歴:税理士・公認会計士。大学在学中に公認会計士試験の勉強を開始。監査法人に約6年間勤務した後、中国の会計事務所へ赴任。 その後独立し、グローバルな架け橋となる事務所を目指して運営。現在、日本国内を中心に価格訴求力があり、質の高いサービスを提供。顧客満足度だけでなく、従業員の働きやすい環境づくりにも注力する。
所在地:東京都新宿区西新宿3丁目7番1号 新宿パークタワーセンターN30
HP:https://ayse-tax.com/