三宅 伸

三宅伸税理士事務所【税理士】三宅 伸

キャリア空白の後に10年のリスキリングで掴んだ税理士の道

空白期間を経て出会った「長く続けられる」天職

—— まず、これまでの経歴と現在のお仕事について教えていただけますか?

三宅:大学を卒業後は一般企業で営業職をしていましたが、結婚と出産を機にしばらく家庭に入り、いわゆるブランクの期間がありまして。そこから再び社会に出るタイミングで税理士を目指し、資格取得を経て、10年前に独立開業しました。今はスタッフと共に、顧問業務やスタートアップ支援、AIを活用した新しい会計の在り方に取り組んでいます。

—— 再就職を考える際、数ある職業の中でなぜ税理士を選ばれたのでしょう?

三宅: 最初はインテリアコーディネーターの勉強をしてみたり、パート勤務を検討したりもしましたが、どれもしっくりこなくて…。

そんな時、メディアで「女性がブランクがあっても、独立して長く続けられる職業」として税理士が紹介されていたのを見たんです。それが大きな転機でしたね。

試しに勉強を始めてみたら、意外と楽しかったんですよ。数字を扱うのがパズルみたいで。「嫌いじゃなかったこと」が、ここまで続けられた理由のひとつだと思います。

—— 資格取得までには相当な努力が必要だったと思います。実際にはどのくらいかかりましたか?

三宅: トータルで10年ですね。最初の1科目はすぐ合格できて「いけるかも!」と思ったのですが、最後の1科目が本当に大変で…。子育てや仕事と並行しながらの勉強は、焦りや挫折の連続でした。

—— それでも続けられた原動力は何だったのでしょう?

三宅: 一度始めた以上は「最後までやり遂げたい」という思いが大きかったです。加えて、勉強した知識が実際の業務に直結している実感があった。学んだことがすぐ役立つ面白さが、何よりの原動力でしたね。

フワッと独立するも、未来を見据えた選択で堅実に

—— 資格取得後、独立されたきっかけを教えてください。

三宅: 特別な決断があったわけではなく、勤務先の方針と自分のやりたいことに少し違和感を覚えた程度でした。大きなビジョンがあったわけでもなく、正直「フワッと独立しちゃった」という感じです(笑)。

—— 独立後はどんなことを意識されましたか?

三宅:当時は、ちょうどクラウド会計やスタートアップ支援が広がり始めた時期でした。だからこそ「現状維持」ではなく、新しいものを積極的に取り入れ、未来につながる提案をしていきたいと考えました。

現在はAIの活用が大きなテーマとなっており、スタッフとともに研修を受けながら、まだ手探りではありますが取り組みを進めています。業務の質を高めつつ効率化を図れるよう、今後も体制を整えていきたいと思っています。

—— 事務所の強みを挙げるとしたら、どんな点でしょうか?

三宅: 「顧問料以上のサービス」を提供できていることだと思いますね。
優秀なスタッフに恵まれ、お客様から「新しい会社を作ったから、またお願いしたい」と言っていただけるのは、本当にありがたいことです。

普通の会社員では味わえない経験を楽しもう

—— 最後に、これから独立を目指す読者へメッセージをお願いします。

三宅: 大それたことは言えませんが、税理士事務所としての仕事はとてもやりがいがあり楽しいです。AIが発達しても、税理士の仕事はまだまだなくならないと思います。

私は「才能がないからこそ修行になる」と感じながらここまで来ましたが、だからこそ社長さんやスタートアップの経営者と関わることで、刺激的な世界に触れることができましたし、彼らの成長を間近で見られるのは、本当に大きな喜びです。

普通の会社員では味わえない経験を、私たちは日々させてもらっている。そこにこの仕事の面白さがあると感じています。

先生のご紹介

三宅 伸 [MIYAKE SHIN]
略歴:税理士。大学卒業後、一般企業で営業職に従事。結婚・出産でキャリアを中断、復職を考えた際、場所や時間にとらわれず長く続けられる職業として税理士を目指し、約10年間かけて資格を取得。複数の税理士事務所勤務を経て、独立。
お客様ファーストの姿勢を大切にし、常に新しい情報やサービス提供を心がけている。
所在地:大阪府大阪市西区江戸堀1-2-11 大同生命南館11階01号
HP:https://miyake-tax.jp/